
グラナート トゥルノフ
チェコ共和国は、世界地図で見ると小さな国ですが、
ユニークな宝物の宝庫です。チェコの宝石のひとつ、
チェコガーネット(別名ボヘミアンガーネット)をご
紹介しましょう。
グラナート トゥルノフ
1953年に設立されたトゥルノフを拠点とするアートジュエリーブランドのグラナート トゥルノフは、チェコガーネットを用いたジュエリーを製造し、世界中の顧客から絶大な支持を得ています。

現在、グラナート トゥルノフは、自国内のポドセディツェとドルニー・オレシュニツェの地にチェコガーネットの鉱山を所有し、チェコガーネットの採掘権を所持しています。
グラナート トゥルノフは、「チェコガーネット」及び「チェコガーネットジュエリー」の商標及び原産地呼称の権利を有しています。
そのため、グラナート トゥルノフ製のすべてのオリジナル商品には、商品の品質を保証する鑑定書が発行されます。

チェコガーネット
チェコガーネットはチェコ共和国でのみ採掘される独特な深紅の個性的な石です。
チェコガーネットの採掘後は、必ず採掘地全体を再耕作するなど、その採掘工程は環境に配慮されたものとなっています。
そして、採掘されたチェコガーネットは、ひとつひとつ手作業で選別され、最高品質のガーネットのみがジュエリーとして商品化されます。
チェコガーネットの一般的なサイズは1~5mmで、鉱物学的にチェコガーネットの化学的純度が74%以上で、希少性の高いパイロープとして高い評価を受けています。
ボヘミアンガーネットジュエリーの歴史
1953年、それまでチェコ共和国リベレツ州のトゥルノフで別々に活動していた127人の宝飾職人たちが、トゥルノフで長い歴史を持つガーネットジュエリーの技術を存続させるため、「グラナート トゥルノフ(Granát Turnov)」というブランドのもと、1カ所の工房に集い芸術的生産協同組合としてガーネットジュエリーの生産を始めました。 それが現在のグラナート トゥルノフの始まりです。

5世紀後半
ボヘミアンガーネットは、先史時代に河川の堆積物の中から偶然に採掘されました。

13世紀から15世紀
ガーネットの計画的な採掘とヨーロッパへの輸出は、中世前期に始まり、15世紀後半からは、典礼用の銀器や武器の装飾にガーネットが用いられるようになりました。実際に、ミュシャの『スラヴ叙事詩』にも描かれ、「鉄と金の王」として名をはせたボヘミア王プシェミスル・オタカル2世の十字架には、ボヘミアンガーネットをベースにルビー、アメジスト、サファイアなどが散りばめられています。

16世紀
16世紀後半、神聖ローマ皇帝でボヘミア王のルドルフ2世のもとで、ボヘミアンガーネットは飛躍的に発展しました。

1608年
ルドルフ2世の侍医であり鉱物学者であったアンセルムス・ボエティウス・デ・ブートの1608年の著書
「宝石と石の歴史」の中で、初めて「チェコガーネット」という名称が用いられました。

1762年
ボヘミアンガーネットの採掘、研磨、金細工がボヘミア地方のトゥルノフを中心に隆盛したのは、女帝マリア・テレジアがボヘミア王国からガーネットの原石の輸出を禁じた1762年以降のことでした。

1820年
1820年、ドイツの詩人J.W.ゲーテが恋に落ちた令嬢ウルリケ・フォン・レヴェッツォにアンピール様式のボヘミアンガーネット製のジュエリーセットを贈りました。
また、チェコ民族復興運動時において、ボヘミアンガーネットはチェコ愛国者の象徴となり、ボヘミア地方を代表する鉱物学的シンボルとなりました。
術的生産協同組合のあゆみ

1952年
第二次世界大戦後、トゥルノフとプラハ周辺の金細工職人たちはソルナ協同組合に加盟しましたが、1952年11月18日、ボヘミアンガーネットの宝飾品製造を専門とするトゥルノフの127人の金細工職人たちが分離独立、機械設備を含む製造に関わる工程をトゥルノフに移管し新たな組合を設立しました。

1953年
当時の協同組合は、チェスキー・ドゥブ、ドルニー・ブソフ、ロムニツェ・ナド・ポペルコウ、ロヴェンスコ・ポド・トロスカミなど、トゥルノフ近郊のさまざまな場所で活動していた小規模な金細工職人たちが集まって1953年に設立されたものでした。

1958年
1958年にブリュッセルで開催された万国博覧会でトゥルノフの金細工職人が成功を収めた結果、ボヘミアンガーネットは当時のアートシーンの象徴となり、ボヘミアにおける宝飾品製造の近代史を飾るようになりました。

1960年
トゥルノフのヴィーシンスに設立された新たな生産拠点は、今日のグラナート トゥルノフの原点となりました。

2020年
私たちは、プラハ1区のカルロヴァ8番地にチェコガーネットミュージアムをオープンしました。
館内ではチェコガーネットのみで装飾された個性溢れるジュエリーや歴史的にも貴重なオブジェを展示しています。
また、併設の販売ブースでは、チェコガーネットを使用したアンティークジュエリーと最新デザインのジュエリーを取り揃えています。

2025年
グラナート・トゥルノフは、チェコの EXPO 2025 参加パートナーです。チェコ館では、チェコ産ガーネットを使用したジュエリーをご覧いただけます。 皆様のお越しをお待ちしております。